肌の弾力、疲労回復に包接コエンザイムQ10—「包接化」で安定性・吸収性・持続性に優れ効果アップ:健康食品サプリの効果効能を解説した書籍
「包接化」がもたらす大きなメリット 寺尾啓二 著 文庫サイズ・48頁 まえがき —— 「包接化」で安定性・吸収性・持続性に優れ効果アップ 超高齢社会の日本、アンチエイジング(抗老化)で重要なものの一つが、食生活の改善です。
そして、それをサポートする役割をするのが、各種のサプリメントです。
その中でも、アンチエイジングの切り札として登場したのが、「コエンザイムQ10」でした。
サプリメント大国アメリカでのコエンザイムQ10に対する人気は高く、常に売上高が上位となっています。
日本では、発売されるようになってから八年ほどたちますが、やはり人気の高さを誇っています。
ところが、そのようなコエンザイムQ10にも、いくつかの弱点が存在することが知られています。
それは、吸収性が低い、光や熱、酸素に対する安定性が低い、ほかの成分との配合変化を起こしやすい、という三点です。
これらの弱点は、コエンザイムQ10の作用を十分に受けられないばかりでなく、さまざまな変換物質(後述)をつくり出す原因にもなります。
そこで、こうした弱点を克服する目的で考え出されたのが、「包接コエンザイムQ10」です。
γ—シクロデキストリン(環状オリゴ糖)により“包接化”されたコエンザイムQ10のことをいいます。
詳細は本文で述べますが、包接化することで弱点が克服されたことに加え、コエンザイムQ10の持つ優れた作用——老化を遅らせたり、病気の予防、お肌の改善などにおいて飛躍的な向上が見られることが、各種の試験で確認されています。
本書では、包接コエンザイムQ10の理解の一助になればと、それらの一端をご紹介していますが、実験の化学的用語などには理解しにくいものもあります。
正しく簡素に記述するために避けられない面もあるので、文章の流れの中でご理解いただければ幸いです。
また、本文中、コエンザイムQ10は「CoQ10」と略され、包接コエンザイムQ10は「包接CoQ10」と表記され、頻出してくるとちょっとまぎらわしく感じますが、別な物としてお読みいただければと存じます。
*コエンザイムQ10は、ユビキノン、ユビデカレノン、ビタミンQとも呼ばれています。
●細胞や血液の中に存在 「ユビキノン」「ユビデカレノン」「補酵素Q10」「CoQ10」などとも呼ばれるコエンザイムQ10は、私たちの体内で合成される補酵素の一種です。
触媒として体内のさまざまな化学反応を進行させる働きをするのは酵素(enzyme)ですが、多くの酵素は、補酵素(coenzyme)と呼ばれる低分子の有機化合物が結合することにより、はじめて活性を示します。
補酵素といえば、ビタミンの一部がよく知られています。
そこで、似た働きをすることからコエンザイムQ10(以下、CoQ10とも表記)も「ビタミンQ」といわれたことがあります。
しかし、ビタミンは体内で合成できない化合物と定義されるため、CoQ10はビタミンではなく、「ビタミン様物質」ということになります。
CoQ10は、ほとんどの細胞および血液中に存在します。
●加齢とともに合成量が低下 私たちの体にとって大切な物質であるにもかかわらず、加齢やその他の原因による合成能の低下で、体内のCoQ10の量は二〇歳代をピークに、四〇歳代以降、急速に減少します。
そのため、不足分を食事から補給する必要があるのですが、これにも限界があります(第4章参照)。
そこで、CoQ10のような食事だけで摂取するのが困難な物質については、サプリメントを上手に利用するのも、よい方法といえるでしょう。
目 次 —— 〈コラム〉大量生産と医薬品への道を開いた日本人 第1章 コエンザイムQ10とは何なの? ・体内で合成される補酵素 ・エネルギーやコラーゲンの産生に関与 ・強力な抗酸化作用を発揮 第2章 包接コエンザイムQ10で効果アップ ・コエンザイムQ10の弱点とγ—CD ・γ—CDによる包接化で弱点を克服 ・包接CoQ10なら作用が向上する 第3章 健康や美容に役立つ包接CoQ10 ・心機能の向上、発がんの予防 ・肝機能を改善する ・美肌のためのスキンケアに最適 ・疲労回復と体力向上、糖尿病対策 ・ひざの痛みや骨粗鬆症の改善 第4章 必要な摂取量および安全性 ・包接化により必要摂取量を減らせる ・安全性でも優れた包接CoQ10 【ハート出版ふるさと文庫】肌の弾力、疲労回復に包接コエンザイムQ10
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